広告

バーチャルオフィスを利用した法人登記!初めての方のための完全ガイド

バーチャルオフィス 住所のみ
オフィスくん

こんにちは。オフィスくんです

起業をしたので、登記の手続きをする予定です。登記の手続きは、バーチャルオフィスでもできるのでしょうか?

オフィスを探している人

バーチャルオフィスを契約し、登記登録をすることは可能です。

しかし、なかには登記不可のバーチャルオフィスも存在します。また、業種によっては、バーチャルオフィスのみの利用では、開業の認可が下りない場合もあります。

本記事では、バーチャルオフィスで登記する際の注意点や、よくある疑問点、さらにバーチャルオフィスを選ぶ上でのポイントを合わせてお伝えします。

目次

バーチャルオフィスで「登記」ができる?

バーチャルオフィス 登記

本社・本店についての所在地の登記場所について、特に制限は設けられていないため、バーチャルオフィスで借りた住所を登記に利用することは可能です。

バーチャルオフィスで登記できない業種

バーチャルオフィスで登記できない業種

ただし、業種によっては、法人登記に登録することができない場合があります。

以下が、主な登記不可の業種とその理由です。

古物商

実際に商売を行っている営業所が必要なため、バーチャルオフィスで住所のみを借りて古物商を行うことは不可。

人材派遣業

一般労働者派遣事業をおこなう場合、20平米以上の事業所が必要であり、賃貸借契約書の提出も求められるため、バーチャルオフィスでは許可が下りない

一部の士業(弁護士・司法書士・行政書士など)

実態のある事務所や会社が必要なため、バーチャルオフィスのみでは事業を行うことができない

建設業

実態のある事務所や会社が必要。また、事務所が自分の持ち物か、賃貸借契約を結んでいる必要があるため

廃棄物処理業

都道府県や政令指定都市の許可が必要であり、施設面などのチェックもあることから、事業所がバーチャルオフィスでは許可が下りないため

不動産業

完全個室である、24時間365日独占的に使用できることの証明書が必要などのオフィス要件があり、バーチャルオフィスではその条件を満たすことができないため

探偵業

「探偵業届出免許証」の交付を受け、営業所内の見やすいところに掲示しなければならないことと、実態のある事務所や会社が必要なため

金融商品取引業(投資運用業など)

金融商品取引業者の登録の際、法律で定められた標識を営業所に掲示する必要があるため。また、登録には、事務所の図面や職員の配置図、標識を掲示する予定の場所や、賃貸借契約書のコピーを申告する必要があるため

風俗業

各都道府県の警察に届出を出し許可を得る際、実態のある事務所や会社が必要なため

このように、許可を得る際に実態のある事業所が必要な業種は、バーチャルオフィスで登記ができないということを理解しておきましょう。

バーチャルオフィスで登記することのメリット2つ

オフィスを探している人

バーチャルオフィスで登記することによるメリットはあるのでしょうか?

費用面と、自宅で登記する場合を比べると、プライバシーの点でもメリットがありますよ

オフィスくん

①経費が抑えられる

経費が抑えられる

バーチャルオフィスを利用する最大のメリットは、オフィス物件を契約するわけでなく、「事業用の住所を借りるのみ」という利用ができるため、オフィスにかかる経費が安価に抑えられる点です。

首都圏にオフィス物件を契約すると、毎月数十万円以上の経費がかかりますが、自宅にオフィス環境があり、自宅で業務をおこなうのであれば、オフィススペースは必要ありません。そのような場合に、バーチャルオフィスを契約することで事業用住所のみを借りることができ、その分だけの経費で事業を行うことができます。

オフィスくん

月額1,000円以下で契約できるバーチャルオフィスも多くあります。オフィス物件を借りた場合と比べてコストの差は歴然です!

②自宅のプライバシーが保護できる

自宅のプライバシーが保護できる

事業用住所を自宅にしてしまうと、自宅住所がインターネット上やお客様に明らかになってしまいます。

仮に、自宅住所などの個人情報が第三者に知られてしまうと、インターネット上での個人情報の悪用や詐欺、ストーカー被害などのリスクが高まります。そのような環境を自ら作ってしまわないよう、事前に対策をしておくことが必要です。

バーチャルオフィスで事業用の住所を借りることにより、自宅住所が明らかになることによるリスクを回避することができます。

それならば、バーチャルオフィスでなくても、賃貸物件でもいいのではないかと思われるかもしれません。しかし、賃貸物件では、登記を禁止されている場合が多いのが実情です。また自宅を引っ越す度に登記住所を変更する手間とコストが発生してしまいます。

さらに、バーチャルオフィスの住所は開業届にも記載できるため、特に個人として事業を行う方にはバーチャルオフィスの利用がおすすめです。

バーチャルオフィスを登記利用する際の注意点

バーチャルオフィスを登記利用する際の注意点

反対に、バーチャルオフィスの住所を登記住所として利用する場合の注意点としては、どのようなポイントが挙げられるのでしょうか。

信用が得られにくい場合がある

バーチャルオフィスで住所のみを借り、実際の業務はバーチャルオフィス以外の場所で行っている場合、お客様からすると、オフィス自体も仕事をしている様子も見えないため、不信感を与えてしまう可能性があります。

名刺などに書かれているバーチャルオフィスの住所を検索すれば、どのようなオフィスを利用しているかは、お客様にもすぐにわかってしまうことですので、お客様に事情を事前に伝えてしまうのもよいでしょう。

廃業や利用者がトラブルを起こした場合には住所変更が必要

バーチャルオフィスそのものが廃業してしまった場合には、新しいオフィスを探し、契約後に住所変更の登記申請も必要となります。申請作業の手間だけでなく、住所変更のための登記申請料金が再度かかることになります。

他にもバーチャルオフィスでは、同じ住所を複数の個人・法人が契約することになります。

万が一、犯罪などのトラブルを起こした会社がいた場合、住所に対する信頼度が下がり、銀行などの審査の際に悪影響を及ぼす可能性があります。

それ以外に、WEBサイトや名刺やチラシといった販促物に記載した住所の変更対応も必要となり、余計な手間や料金が発生してしまう可能性があることを理解しておきましょう。

関連記事
バーチャルオフィス 違法性
バーチャルオフィスを利用した法人登記に、なぜ違法性が疑われているのか?知っておくべき大切なこと

続きを見る

登記利用するバーチャルオフィスを選ぶ際のポイント3つ

オフィスを探している人

よいバーチャルオフィスの選び方というのはあるのでしょうか?

①サービス内容と料金のバランス②提供住所と物件情報③運営会社の信頼性、の3つのポイントをしっかりと確認しましょう!

オフィスくん

①サービス内容と料金のバランス

サービス内容と料金のバランス

バーチャルオフィスのなかには、そもそも登記登録が不可なところもあります。まず、登記利用が可能かどうかを確認しましょう。

それが確認できたら、バーチャルオフィスの基本サービスとオプションサービスの内容を確認してみましょう。バーチャルオフィスの基本サービスには、「住所貸出」が必ず含まれていますが、その他に、郵便物転送や電話転送サービスが含まれている場合もあります。基本サービスの内容と金額のバランスをチェックしてみましょう。

また、秘書サービスなどのオプションサービスも、バーチャルオフィス毎に異なります。自分にオプションサービスが必要かどうか、必要な場合には料金が高額すぎないかなど、こちらも内容をしっかり検討するようにしましょう。

料金については以下の記事で詳しくまとめていますので、参考にしてください。

関連記事
バーチャルオフィス 料金
バーチャルオフィスの料金はどのように決まっているの?失敗しない料金の選び方を解説

続きを見る

②提供住所と物件情報

住所と物件情報

住所と物件情報は、自社のイメージに大きな影響を与える要素です。

たとえば、東京都内の一等地であっても、物件がマンションの一室である場合、お客様に不信感を与えてしまう可能性があります。外観、内観ともにどのような物件なのかチェックするとよいでしょう。

バーチャルオフィスの住所をネットで検索すると、簡単に物件の外観などを確認することができます。内観については、内覧可能なバーチャルオフィスの場合は現地に足を運び、実際に自分の目で確認しましょう。

物件の築年数

物件の築年数も、調べておきたいポイントです。

一般的に、新しい物件のほうが賃料が高くなるため、築年数もサービス利用料の差となって表れるからです。

駅からのアクセスのしやすさも、サービス利用料に影響します。

駅から近い場所であれば、お客様との打ち合わせでバーチャルオフィスの会議室を利用する場合にも、相手に良い印象を与えられるでしょう。

自分で郵便物を直接受け取りに行く場合にも、アクセスが良いに超したことはありません。バーチャルオフィスを選ぶ際には、バーチャルオフィスへ出向く頻度も考慮しましょう。

③運営会社の信頼性

運営会社の信頼性

バーチャルオフィスの運営会社の信頼性は、非常に重要です。

万が一、バーチャルオフィスの運営会社が違法な運営をしていた場合、利用者もトラブルに巻き込まれてしまう可能性があるからです。

また、前述のとおり、運営会社が都合によりバーチャルオフィスを閉鎖することになった場合には別の住所やバーチャルオフィスを検討しなくてはなりません。

安心して利用できるよう、バーチャルオフィスの運営会社については、口コミや評判などをしっかりと確認しましょう。

バーチャルオフィスの料金目安

以下の代表的な3つのバーチャルオフィスを例に、バーチャルオフィスの料金の目安をサービス毎にご紹介します。

①登記利用可の住所貸しサービスの料金目安

まず、住所貸出と登記利用可能なサービスの場合の料金を見てみましょう。

サービス名レゾナンスGMOオフィスサポートDMM バーチャルオフィス
コース名バーチャルオフィスコース月一転送プランライトプラン
入会金5,500円
※別途、デポジット1,000円~
0円5,500円
保証金0円0円5,500円
(初月のみ)
月額料金990円1,650円1,650円
比較表:2023年12月時点

月額料金のみを見ると、レゾナンスが低価格で、GMOオフィスサポートとDMMバーチャルオフィスが同額となっています。

しかし、レゾナンスは入会金とデポジットがかかるため、入会のタイミングではGMOオフィスサポートよりも料金がかかってしまいます。

②郵便物転送サービス付の料金目安

郵便物転送サービス

次に、郵便物転送サービスがついている料金を見てみましょう。

サービス名レゾナンスGMOオフィスサポートDMM バーチャルオフィス
コース名バーチャルオフィスコース月一転送プランビジネスプラン
月額料金990円1,650円1,650円
郵便転送頻度週1回or月1回月1回週1回
比較表:2023年12月時点

どのバーチャルオフィスも、郵便物転送サービスがついているプランが用意されていました。

郵便物転送サービスは、バーチャルオフィス毎に転送頻度が異なり、多くの場合、週1・隔週・月1回から選べるようになっています。料金は、転送頻度が上がる程、高額になることが多いため、自分に合った頻度を検討しましょう。

オフィスくん

レゾナンスは、郵便物転送頻度が選べて月額1,000円以下とお得なサービス内容になっていますね

③電話転送サービス付きの料金目安

電話転送サービス付きの料金目安

かかってきた電話を転送してもらえる「電話転送サービス」の料金についても、見ておきましょう。

サービス名レゾナンスGMOオフィスサポートDMM バーチャルオフィス
コース名格安転送電話コース固定電話番号サービス
「03PLUS」
固定電話セット
月額料金2,200円980円 ※12,860円
郵便転送頻度週1回or月1回月1回週1回
比較表:2023年12月時点
※1.契約や支払は提供元である株式会社グラントンと直接やり取りする必要あり

電話転送サービスについては、どのバーチャルオフィスも基本サービスには含まれておらず、オプションサービスとなっていました。

基本料金に毎月上乗せされる料金となりますので、本当に必要なサービスかどうか、またサービス内容と料金のバランスをしっかりと検討するようにしましょう。

よくある質問

よくある質問

バーチャルオフィスでの登記について、よくある質問をご紹介します。

融資や銀行口座の開設に影響はあるのでしょうか?

銀行は、口座開設する法人や代表者の属性、法人の活動実績などから総合的に判断します。ですから「バーチャルオフィスだから」という理由だけで、口座開設が拒否されることは稀です。(ただし、「信用金庫・信用組合」は経営方針上、口座開設できないケースが多いので注意が必要です。)

法人や代表者とともに、利用するバーチャルオフィスの運営会社も審査対象となりますので、その点は留意しておきましょう。そのため、法人口座開設の実績が豊富なバーチャルオフィスを選ぶと安心でしょう。

尚、口座開設においては、2020年から暴力団対策法などが厳格化されているため、審査に多少時間がかかる可能性があります。そのことも踏まえ、できるだけ早めに口座開設手続きを始めるようにしましょう。

オフィスくん

登記後に住所変更する場合の方法と料金を知りたいです

登記後に住所変更する場合には、住所が記載されている「定款(ていかん)」と「登記簿謄本(とうきぼとうほん)」の変更手続きを法務局で行う必要があります。

手続きは、住所の変更が発生してから2週間以内という期限が設けられています。

もし本店移転の手続きをしないまま放置していると、「登記懈怠」として会社の代表者が100万円以下の過料(罰金)を払わされることがありますので、速やかに手続きを行いましょう。

オフィスくん

尚、登記後の住所変更手続きについては、下記の記事でも詳しく説明しています。ぜひ、ご覧ください。

関連記事
バーチャルオフィス 本店移転
バーチャルオフィスに登記住所を変更(本店移転)。わかりやすく徹底解説

続きを見る

「法人登記」のことを「商業登記」と言われたことがあるのですが、どのような違いがあるのでしょうか?また違いによってバーチャルオフィスが利用できないこともあるのでしょうか?

商業登記と会社登記はほぼ同じような意味で使われますが、商業登記(会社登記)と法人登記は、該当する法人形態がそれぞれ違います。

会社(株式会社、合名会社、合資会社、合同会社など)の場合は、商業登記となり、会社以外の様々な法人(一般社団法人・一般財団法人、NPO法人、社会福祉法人など)の場合は、法人登記となります。

どちらの場合でもバーチャルオフィスを登記住所として利用することは可能です。

オフィスくん

登記住所にバーチャルオフィスを利用することのまとめ

まとめ

  • 物理的なオフィススペースを借りるよりも、コストを抑えられる
  • 自宅住所をインターネット上や販促物で明らかにすることがないので、住所バレによるリスクを防ぐことができる
  • 一部の業種では、登記手続きはできない

バーチャルオフィスを選ぶ際には、スムーズに口座開設を行ったり、お客様からの信頼を損ねることのないよう、運営会社と提供住所の物件情報の信頼性をしっかりと確認することが重要です。

万が一、バーチャルオフィスが閉鎖となってしまうと、余計な手間や料金も発生してしまいますので、信頼できるバーチャルオフィスを探しましょう。

バーチャルオフィスを選ぶ際のポイントについては、下記の記事でもご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。

関連記事
バーチャルオフィス 選び方
失敗しないバーチャルオフィスの選び方!抑えるべき6つのポイント

続きを見る

関連記事
バーチャルオフィス エリア選び
失敗しないバーチャルオフィスの「エリア・住所」の4つの決め方

続きを見る