こんにちは。オフィスくんです。
同人誌やデジタルコンテンツを販売したいと思っているのですが、おすすめの方法はありますか?
同人誌や小説、イラストをオンラインで販売できる「BOOTH(ブース)」はいかがでしょう!
BOOTHは、作家が販売している作品やグッズを購入することができる「創作のためのマーケットプレイス」です。
販売できる作品は、漫画・イラスト・小説のような同人誌、グッズ、ハンドメイド作品、さらにはゲームやVRChat関連作品のような、デジタルコンテンツと幅広く、さらには、自社が所有する倉庫からの発送もできるため、在庫を持たずに作品販売することもできます。
今回は、ネットショップ開設サービスのひとつ「BOOTH」について、詳しく解説していきましょう。
BOOTHがおすすめな方
- 同人誌やイラストのオンラインでの販売を考えている方
- 在庫を持たずに作品の販売をしたい方
- 趣味で始めたエッセイや文学作品、デジタルコンテンツの販売をはじめたい方
\ 好きを販売できるクリエイターズマーケット /
目次
BOOTH(ブース)とは?
BOOTHは、イラストコミュニケーションサービスを提供する会員制ウェブサイト「ピクシブ(pixiv)」と、その関連サービスを手がけている、ピクシブ株式会社が運営しています。
BOOTHのネットショップは無料で簡単に開設することができ、手数料も業界最低水準です。決済や配送サービスも代行しているため、手間なく安心して利用することができます。
また、pixivの他サービスと併用することで、受注生産やpixiv上のプロモーションも利用することができ、この点は、他のネットショップ開設サービスにはない特徴といえます。
BOOTHの特徴
初期費用・月額使用料0円
BOOTHでは、初期費用・月額使用料が0円で、作品が売れたときのみサービス利用料が発生します。サービス利用料は、送料を含めた作品価格に対して、5.6%+22円となっています。
ショップ開設時には費用がかからないので、安心して作品販売を始められますよ!
在庫を抱えず、自宅住所も開示することなく販売できる
在庫を抱えずに販売できる「倉庫サービス」も、BOOTHの特徴のひとつです。
制作した同人誌やグッズなどをBOOTHが所有する倉庫に預け、作品保管・梱包・発送作業を代行してもらうことができます。ショップオーナーであれば誰でも利用することができますが、場合によっては費用がかかることがあります。(費用詳細については、「BOOTHで販売する際の注意点」で後述します。)
作品の梱包・発送作業の負担がなくなるだけでなく、発送元が倉庫住所になるため、購入者にショップオーナーの自宅住所を知らせずに販売することができます。購入者に自宅住所などを開示することなく作品を販売できますので、安心して作品販売を始められます。
尚、配送サービスはネコポスと宅配便を利用でき、それぞれの配送料は以下のようになっています。
配送料
ネコポス:400円
宅配便:730円
匿名配送が可能
自宅から発送する場合も、二次元コードを発行することで、ショップオーナーとお客様、ともに個人情報を明かすことなく発送ができる「あんしんBOOTHパック」というサービスもあります。
ヤマト運輸とBOOTHがシステム連携しており、
- ①宛名書き不要:二次元コード発行により、送り状を簡単に発行
- ②匿名配送:ショップオーナーもお客様も個人情報を明かすことなく安心して取引できる
- ③全国翌日配送:全国翌日配送が可能。※一部地域を除く
- ④補償付き:配送中の紛失、破損を補償
という、ショップオーナーとお客様の両者が安心できる4つのポイントが実現されています。
BOOTHでの作品販売・おすすめポイント3つ
BOOTHを販売者として利用する場合のおすすめポイントを、3つに絞ってご紹介します。
BOOTHのおすすめポイント
①手数料の低さ:5.6%+22円
BOOTHと、ハンドメイド販売サイト大手の「minne」と「creema」で販売した際の販売手数料を比較してみましょう。
サービス名 | 販売手数料 |
---|---|
BOOTH | 5.6%+22円(送料を含めた作品価格に対して) |
minne | 10.56%(作品価格+購入オプション価格+送料) ※「購入オプション価格」とは、パーツ変更やラッピングなど 購入オプションとして設定したものの価格 |
creema | 作品・素材:11%(送料を含まない) フード・お酒:15.4%(送料含む決済合計) |
例)イヤリング:3,000円、送料300円の場合の手数料
サービス名 | 販売手数料額 |
---|---|
BOOTH | (3,000円+300円)×5.6%+22円=207円 |
minne | (3,000円+300円)×10.56%=348円 |
Creema | 3,000円×11%=330円 |
BOOTHは、販売手数料のパーセンテージも他の2つのサービスに比べて半分程度です。
3,000円の商品が売れた際でもその手数料の差は100円以上となり、売上が増えるほどその差は大きくなります。
②受注生産販売との連携
BOOTHを利用するためには、pixiv IDが必要になりますが、このIDを受注生産販売システム「pixivFACTORY」と連携させ、簡単にグッズを制作することができます。
pixivFACTORYでは、画像を1枚アップロードするだけでグッズが作れ、グッズの種類もアクリルキーホルダー、缶バッジ、トートバック、マグカップ、Tシャツ、iPhoneケースなど、豊富に揃っています。
また、1点からの注文が可能で、複数注文すると割引の特典もあります。
③販売可能なものの幅が広い
BOOTHでは、漫画・イラスト・小説のような同人誌、グッズ、ハンドメイド作品、さらにはゲームやVRChat関連作品のような、デジタルコンテンツまで販売することができます。
販売可能な作品の幅が広いので、グッズなどの商品ラインナップも増やしていきやすいですね。
BOOTHのよくないところ
では反対に、BOOTHのおすすめできないポイントはあるのでしょうか?
BOOTHを販売者として利用する場合に、気をつけたいポイントは以下の3点です
利用するためにはpixiv IDが必要
前述しましたが、BOOTHを利用するためには、pixiv IDが必要になります。BOOTHを利用するだけなのにどうしてpixiv会員にならないといけないの?と思うかもしれませんが、元々pixiv会員向けに始まった経緯があり、サービス間で連携していることも多くあります。
pixivを使わない人にはメリットは少ないかも知れませんが、前述のpixivFACTORYでグッズ制作を行う際にもpixiv IDは必要になりますので、決まり事として受け入れましょう。
集客は基本的に自分で行う必要がある
BOOTHでショップ開設をする場合、集客は別途、自分で行う必要があります。
BOOTHサイト内の、カテゴリ毎の特集などでお客様の目に触れる可能性はありますが、取り上げられる確率は低いと考えておいたほうが良いでしょう。
また、BOOTHのユーザー数は、2018年には100万人を突破しているものの、ハンドメイド販売サイトの「Creema」やネットショップの「メルカリ」はユーザー数が2,000万人という規模のため、それらと比べるとお客様に作品をアピールできる機会が圧倒的に少ないことがわかります。
そして、BOOTHのお客様は、作家や作品のファンでショップに来る方が多い傾向にあると考えられます。
そのため、新規のお客様を開拓し、売上を上げていくためには、自分でSNSなどを活用して、集客活動をしていかなくてはなりません。
機能面やデザインの大幅なカスタマイズができない
BOOTHでは、機能や画面デザインは基本的なフォーマットがあり、Web制作に必要なHTMLやCSS、JavaScriptなどのコードを直接編集することができないため、デザインをカスタマイズしたい方には自由度が低く感じられるでしょう。
自由度の高いデザインや機能などを搭載したネットショップにしたい場合は、BASEやSTORESといった、ネットショップ解説サービスを利用して、Webサイトを構築するのがおすすめです。
初めてのネットショップ開設ならBASE(ベイス)!メリット・デメリットを徹底解説
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実店舗と併用したネットショップ開設ならSTORES(ストアーズ)!
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BOOTHで売上を伸ばすために必要なこと
BOOTHで売上を伸ばしていくためのポイントがあれば、知りたいです。
BOOTHに限ったことではないですが、主力商品を作り、作品数を増やし、さらにはSNSも活用していくことが大切です
BOOTHで売上を伸ばすコツ
主力作品を作る
作品を作っていると、色々な作品を新しく作りたくなります。しかし、売上を上げることを考えると、主力商品をお客様にわかりやすく見せ、在庫を安定させておくことが重要です。
メインになっている作品により、お客様は作品イメージやショップの世界観を理解しやすくなるからです。
さらに、幅広い層に購入いただける作品を主力商品にすることができれば、安定した売上につながっていくでしょう。
作品点を増やしていく
主力商品と一緒に購入したくなる作品も、ぜひ、増やしていきましょう。
イラストなどの素材がある場合は、pixivFACTORYを利用し、グッズ展開していくと作品点数を増やしやすいですね。
SNSの活用
BOOTHに限ったことではありませんが、作品販売において、XやFacebook、Instagram、TikTok、YouTubeなどのSNSを活用することは非常に重要です。
SNSのフォロワー数を拡大する工夫をしながら、SNSで作品販売開始の告知をするなどして、お客様をBOOTHへうまく誘導しましょう。
また、イラストやマンガ、小説を作品として販売する場合には、お客様に作品を見てもらえるpixivをぜひ活用しましょう。
pixivは、2022年にはユーザー数8,400万人を超え、現在では国内外の作家やファンの方に利用されています。pixivであなたの名前を見たお客様が、グッズも販売していることを知れば、BOOTHのショップも見に来てくれるかもしれません。
BOOTHの評判・口コミ
BOOTHの良い口コミまとめ
- 価格に好きな金額を上乗せしてを支援できる
- 匿名配送できる
作家に商品の金額とは別に好きな金額を上乗せしてクリエイター支援できる点
引用元:ファンファン福岡
応援したい作家に、気持ちの分だけ金額を上乗せさせられる。応援した分が直接作家に届く
引用元:ファンファン福岡
BOOTHには、「BOOST」と呼ばれる作家支援サービスがあり、価格に好きな金額を上乗せして支払うことで、好きな作家を応援することができます。
お客様は好きな作家を応援することができ、作家はお客様に応援されていることで創作意欲をさらに上げることができるでしょう。
「BOOST」は、他のネットショップ開設サービスにはないサービスですよ
BOOTH では #匿名配送 可能📬 自宅住所を知られたくない方にお薦めっ👍✨
引用元:X
BOOTHの特徴の項でもご紹介しましたが、Xでの販売開始メッセージに「匿名配送できます」と記載されている作家さんが複数いらっしゃいました。
匿名配送を利用すれば、作家もお客様も安心して取り引きができますね。
BOOTHの悪い口コミまとめ
- 商品登録時にCSV形式での一括登録ができない
3店舗それぞれ200作品くらいあるのに、在庫数や写真、説明文など変更が必要な作品を一つ一つ手作業で変更するのしんどいです。運営さんもお忙しい事と存じますが、早くCSV一括変換に対応してください。
引用元:X
BOOTHだけでなく、他のハンドメイド販売サイトでも同様のようですが、商品登録時にCSV形式での一括登録はできないようです。BOOTHの場合、注文情報やお客様情報をCSV形式で出力することはできるようです。
商品数が多く、複数の販売サイトでショップ開設をされている作家さんの場合には、商品登録作業もかなりの労力になってしまいますね。
BOOTHでネットショップを開設する流れ
ここからは、実際にBOOTHでショップ開設をする手順を説明していきます。
BOOTHはアプリがないので、パソコンかスマホのブラウザでショップ開設作業を進めていきましょう。
BOOTH開設の流れ
BOOTHに登録する
こちらのページから、pixiv IDを持っていれば、そのIDとパスワードでログインすることができます。
pixiv IDを持っていない場合には、使用するメールアドレス・パスワード・サブドメインを決めて、ユーザー登録を行いましょう。
登録したメールアドレス宛に認証メールが届きますので、内容の確認をします。
作品の出品準備をする
ショップ情報編集画面に、ショップ情報を入力していきます。
ショップ名やショップ紹介文、発送までの日数などを画面の項目に沿って入力します。
続けて、送料設定、振込先、オーナー情報も入力します。
作品登録の際に利用する商品画像の準備もしておきましょう。作品一覧画面での表示が正方形となるため、正方形の画像を用意しておくときれいに表示されます。
作品を登録して出品する
いよいよ、作品登録をしていきましょう!
自分が行いたい販売方法を①物販商品(自宅から発送)②物販商品(倉庫から発送)③ダウンロード商品④オンデマンド販売(製造代行商品)から選び、クリックします。
すると追加情報登録画面が開きますので、画面の項目に沿って、商品名、商品画像、カテゴリ、年齢制限、商品紹介文、タグ、価格、在庫数、日本国外への販売、オプション設定(バリエーション設定ができる)などを入力します。
これで販売開始となります!
BOOTHで販売する際の注意点
BOOTHでハンドメイド作品を販売するにあたり、注意事項がいくつかあります。特に以下の2点については事前に確認をしておきましょう。
特定商取引法に基づく表記対応について
インターネットで作品を販売する際には、特定商取引法に基づく表記について理解しておく必要があります。
特定商取引法に基づく表記とは、インターネットをはじめとする遠隔取引において、事業者が消費者に対して提供する作品やサービスに関する情報を、適切かつ正確に提示することを求める法律のことです。
具体的には、事業者の名称、所在地、連絡先をサイト上で公開する必要があります。
しかし、ネットショップに自宅住所を記載するということは、世界の誰もが見れるインターネット環境に住所を開示するということであり、何かしらのトラブルに巻き込まれる可能性が生じてしまいます。
「あんしんBOOTHパック」を使えば匿名配送が可能です。しかし、万が一返品作業が生じた場合などは、氏名と住所の連絡は必須となります。
そこで、自宅住所を他人に知られることを防ぐために、オフィス住所を借りられる「バーチャルオフィス」の活用をしてみてはいかがでしょうか。バーチャルオフィスの住所を所在地として登録することにより、自宅住所を他人に知られてしまうことで生じるトラブルを未然に防ぐことができます。
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販売率によっては倉庫の保管料が発生する
BOOTHの特徴としてお伝えした「倉庫サービス」では、1ヶ月間の作品の販売率が20%未満の場合、その1ヶ月間の保管料が発生します。保管料は、1ヶ月・1,000円(税別)のチケットをBOOTHサイト内で購入後、それで支払います。
また、最終出荷日の月末を締め日として、6ヶ月以上作品が出荷されていない場合には、返送されてしまいますので、その点にも注意が必要です。
まとめ:デジタルコンテンツやハンドメイド作品を販売するなら「BOOTH」がおすすめ!
BOOTHのメリットまとめ
- 他のネットショップ開設サービスよりも販売手数料が低い
- 在庫を抱えず、梱包・発送作業も代行可能
- 匿名配送・受取可能
- グッズ展開できる
自分の作品が、同人誌や小説、イラストなどのデジタルコンテンツであったり、ハンドメイドなものであれば、ネットショップの販売ツールとしてぜひ、BOOTHも候補のひとつに入れてみてください。
BOOTHは、pixivとも連携して独自の世界観を築いています。海外の作家さんも多いので、作品を覗いてみたり、同じ場で販売をしてみることで、海外市場を見られる貴重な経験ができるかもしれません。
\ 好きを販売できるクリエイターズマーケット /
その他のハンドメイド販売サイトについては以下の記事にまとめていますのであわせてご覧ください!
初心者におすすめのハンドメイド販売サイト6選とその始め方を解説!
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